Jimdo(ジンドゥー)はドイツで生まれたウェブ構築サービスで、無料でアカウントを取得し、運用することができます。
広告が非表示で、オリジナルドメインを使用可能なProアカウントでも、年間11000円程度とリーズナブル。
ちなみに、JindoでもJimboでも無く、Jimdo(真ん中がm、最後はd)です。
画面を見ながらコンテンツを更新出来る、非常に簡単な管理画面が特徴で、最近はiOS用のアプリもリリースされています。
私も2009年くらいからクライアント様のホームページ制作の1選択肢として使い始めましたが、現在は(お客様へ提供するホームページとしての)利用を止めました。
当時からかなりアップデートも進み、改善もされていると思いますが、当時感じたメリット、デメリットを紹介したいと思います。
2009年当時、その立上げの簡易性から、Jimdoをウェブ案件の受注業務に利用を開始しましたが、納品後のお客様の要望に答えられない部分が多く見つかり、使用を止めました。
最初は良いのですが、慣れてくるとJimdoでは出来ない部分が目立ち、結局ワードプレス(当時はMovableTypeやXoopsも多く利用していました)で構築し直し、と言う事が多くなってしまったのです。
例えば知り合いや友人が、「うちは本当に住所が載ってたらいいだけだから」と言うので、だったらJimdoが簡単ですよ、ということで簡単に立ち上げます。
しかし、やはりホームページを持つと本人もSEOを始めとしていろいろと試したくなり、そのうち居酒屋だったらメニューの用語を複数ページに渡り一括置換(例「ごまさば」→「福岡名物 ごまさば」)したくなったり、コンサルテーションの法人であれば、似たようなレイアウトの「お客様の事例」ページをテンプレートとして登録。
量産してスタッフに更新して貰ったり、となりますが、Jimdoで立ち上げた以上そのあたりが無理だったのです。
下記に、当時(恐らく2009年の夏あたり)の自分用メモの抜粋を記載します。
ホームページ制作での利用をやめた理由-2009年当時のメモ
※赤い文字は現時点での注釈です。
メリット
・CMSの中ではテンプレートが比較的多い(総数はワードプレスと比べると遥かに少ないが、管理画面から見た目で選べる数が多い)
・ワードプレスより操作が直感的・実際の画面を見ながらコンテンツを変更出来る。
・ウェブ上のフォルダ等のシステム構成を意識する必要がない
・画像のアップが簡単。
・”最低限ホームページとしての体裁になる”までが、ワードプレスより早い実際にお客様のサイトを作って分かったデメリット
・スクリプトやバッチ等での、一括処理が出来ない
→例えばYahoo!リスティング広告出稿の際、「アンチエイジング」の文言を全部「お肌年齢が気になる方へ」のような表現にしなければならない状況の場合、ひとつひとつ見つけて修正しなければなりません。・メールフォーム等のCGIが使用出来ない。
→但し、現在はCGIはあまり使うことが無いので問題は無いですね。・FTPが無い。商品画像をズラーっと並べる時も一つ一つ管理画面からアップ
・ページは必ずサイトのツリーに組み込まれる。
→つまり、特にサイトマップやナビゲーションに載せなくても良いかな、と思うような、商品説明の流れの中の「抗酸化作用ってなあに?」のような、ポップアップで済ませたい用語解説のページもしっかりとナビゲーションに組み込まれます。・編集時に、段落や画像が並ぶブロック要素を複数選択できない。
→Jimdoでは、「見出し」や「文章」のブロックをぐいっと掴んで移動が出来るのですが、その「見出し」と「文章」をshiftなどで一括選択しておいて移動が出来ません。
なので、商品やサービスの説明の順番を変える場合、途中でわけが分からなくなります。・ページのコピーが出来ない。
→「商品詳細」「事例の紹介」などの基本となるページをテンプレート化して複製し、画像とタイトルと内容だけ入れ替える、という事ができません。・検索フォームが無い。
→なので、Googleのフォームを利用しなければならない。(2009年当時は広告消すのに年100ドルくらいでした)。また、「検索結果のページ」も作成する必要あり。(そして、これもきっちり「検索結果」というコンテンツとして最初からナビゲーションに表示されてしまいます…)・複数ブログ(スタッフブログと社長ブログなど)の設置が不可。WordPressのカスタム投稿タイプのような機能が無い。
・ブログの機能が少ない(ページネーションや抜粋の設定など)
・問い合わせフォームのカスタマイズ項目が少ない
→なので、woofooなどの海外メールフォームASPの使用を検討しました。
(その後出席したJimdoのセミナーでも、担当者の方がwoofooに言及していました。)
但し、簡単にホームページを立ち上げる目的でJimdoを選択したユーザーには、ハードルが高い選択肢だったと感じます。・サイトの更新、修正範囲の権限分けがほぼ不可。ただし、誰でも簡単に更新できるJimdoのコンセプトから言って、デザインとコンテンツを切り離して運用したりするのが難しいのは仕方ない。
・画像の大きさ処理が曖昧
→様々なテンプレートが選択可能で、厳密に「ここは横幅560ピクセル」のようなルールが分かりませんでした。小とか大とか横幅いっぱい、の様な選択肢から選ぶ形で、デザイナーの意図は反映しずらい物でした。・カタログのように、横方向に幾つかの画像を並べることができない(ギャラリー機能とは違う)
→別に画像を置いておいて、Htmlを埋め込めば可能ですが、「簡単に更新」を求めるユーザー層からは外れます。・メールアカウントを増やすのが有料なので、「メールはさくらかロリポップで」のような場合、AレコードとかMXレコードとか多少面倒。ただし、これはJimdoに限らないと言える。
・通販機能の決済について、クレジットカードはpaypalのみ
→まあこれはオプション機能のような物なので仕方ないと思います。通販をするなら、カラーミーやショップサーブやmakeshopの商品詳細ページにリンクを貼るのが良いと思います。
こうやって列挙すると、デメリットの方が数は多くなりますが、
あまり大きなコンテンツの変化が無い場合、
・簡単に立ち上げ
・簡単に更新できる
メリットは大きいと思います。と言うより、メリットはこれに尽きると思います。
例えば上記の私の不満点メモで、「画像のピクセルが曖昧」とありますが、一般的にサイト運用に馴染みの無いお客様にとっては、ここは◯◯ピクセルで、という設定も負担になる事は分かるので、意図的に省いている設定も多くあると思います。
昔Jimdoの説明会に出席したのですが、開発時からそのあたり(出来ない事)は百も承知のサービス展開だと感じました。
できる事を増やして複雑な管理画面になるよりは、機能を制限して簡易さを保つのはひとつの戦略だと思います。
デザインに関しては、例えばプロアカウントのページのテンプレートを見ると、非常に美しい物が多いと思います。
ただ、デザインを重視して選択するのであれば、ワードプレスでサイト立ち上げ、themeforestでポートフォリオ関連のテンプレートを購入した方が遥かに美しいサイトの構築が可能です。
当時からはアップデートも繰り返されているので、引き続きテストサイト等で色々と試してみたいと思います。
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